『水からの伝言THE FINAL』記念イベントでの剣武と天真一法
12月8日(日)に結晶写真集『水からの伝言 THE FINAL』の出版記念イベントが行われた。学生時代に故・江本勝先生のご著書を読んで手紙を書き、幸運にも研究所の所員として迎えて頂いてからほぼ四半世紀(離職後も在職中の呼称であった「所長」と呼ばれる事を好んでおられたので以下「所長」とさせていただく)。黎明期の結晶実験に関わっていた者としては、感慨深いものがあった。
今回、所長の後を継がれた江本博正社長からお声掛け頂き、イベントの中で5分ほどのスピーチを依頼されていたので、世界で最初に「水に音楽を聴かせる結晶実験」をした時のエピソードと、剣武天真流の演武、そして天真体道の極意型である「天真一法」を会場の皆さんと一緒に行う事を通じて、祝意を伝えさせて頂いた。
終了後、水研究の世界的先駆者であるポラック博士、板倉リサさん率いるダンスチームの皆さん、国際線機長で太極拳歴も20年以上というマットさんなどから嬉しいお言葉を頂き、「天真一法」の手続きに興味を持たれていたポラック博士からは、記念撮影時に質問を受けたりもした。
短い時間枠の中で、あれこれ詰め込むのはどうかとも思ったが、エンターテイン精神旺盛で、スタンディングオベーションを世界中で受けておられた江本所長なら、こういうやり方をきっと喜んで下さるだろう。そう信じてやってみて良かった。それに、天真体道(剣武)を持ち出して来たのには、それなりの理由があって、決して無関係ではなかったのだ。
その理由のひとつは、「水に音楽を聴かせる実験」に関するもので、もうひとつは先住民の知恵を受け継ぐ「13人のグランマザー」との不思議なご縁が関係している。長くなりそうなので、今回はまず、前者について書いてみたいと思う。
音楽実験の始まりについては、『水からの伝言 THE FINAL』の中(P16~)で、撮影スタッフの第一人者だった佐藤誠哉さんが書いて下さっているので、ぜひ入手して読んで頂ければと思うが、比較による差が明瞭になるよう、極端にタイプの異なる曲を選んで水に聴かせる実験を設定し、その選曲をしたのは私であった。この時、調和的なイメージで選んだのはバッハの「ゴールドベルグ変奏曲」で、不調和的なものを期待して選んだのは騒々しいヘビメタの曲だった。
前者は、天真体道(新体道・剣武・書法・瞑想)創始者の青木宏之先生が、ご著書の中で瞑想に向いている音楽として紹介されていたのを参考にして自宅にあったCDを活用し、後者はヘビメタ好きな大学時代の友人に「なるべく騒々しくて歌詞も乱暴な奴を」と言って、CDを貸してもらったのである。奇しくも、前夜12/7(土)に、その友人Mを含む大学時代の仲間と、数年ぶりに集まっていた事を書き添えておこう(別な友人の呼びかけで日程も偶然そこに決まった)。
基準となる精製水に対して、「ありがとう」「ばかやろう」などの対照的な情報を与えて比較する実験は、この音楽実験に端を発していたのである。そして、それが見事に成功した(分かり易い差が出た)事で、以降、言霊や祈りを通じた比較実験へと発展して行ったのである。
私は当時、新体道の稽古を始めてはいたが、青木先生とお会いする機会は限られていた上、雲上の方という印象で言葉を交わした事も殆ど無く、あくまでご著書からの情報で曲を選んだに過ぎない。それなのに、先日公開されたばかりの映画『THE TWELVE』では、海岸で先生と並んで「天真一法」を行っていたりもするのだから、時の巡りとは面白いものである。
この映画は、「13人のグランマザー」とも関連してくるので、次の記事で詳しく触れたいと思うが、私がイベントの中で剣武の演武や「天真一法」という天真体道の型を行ったのは、青木先生からの情報が世界最初の音楽比較実験で活用され、それによって得られた写真が、最初の『水からの伝言』を通じて、世界中に伝搬して行ったからでもあったのだ。
尚、音楽や言葉による結晶の差異の実際や、カメラマンの影響の大きさなど、この実験全体に対する私自身の考察や、ヘビメタバンドと曲についての具体的な情報については、『霊性のアート 心の豊かさを育む技』に詳しく述べてあるので、ものごとの本質的な側面に関心のある方は、ぜひご一読頂ければと思う。(D)
律動の月1日 11・魔法使い(KIN154)
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