サハラと菩提樹
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ネパールから戻って初めての天真書法塾シャンバラ教室の稽古の当日、生徒たちにささやかなお土産を持参した。そのお土産はカトマンズのボダナートから徒歩10分ほどの「バト・バティーニ」という高級スーパーの2階で購入したもの。日本とネパールとはかなり事情が異なるので、いつもお土産には少なからず悩んでしまうのだが、「スペシャルな紙屋さん」情報を、NPOクリカの支援先、マナサロワール・アカデミーのサンモ校長から聞いていたので、紙フェチの私は喜び勇んで行ってみることにした。
「バト・バティーニ」ではネパールでは珍しく全ての商品に値札が付いていて、エキサイティングな値段交渉をする必要が無い。ちょっと物足りない気もするけれど(笑)現地で買い物に時間をかけていられない私達にはとても助かる。シャンバラ教室の生徒たちのために今回はその紙屋さんで、リアルな菩提樹の葉が使われているカードと、数種類の紙製品がゲットできた。やっぱりその土地ならではの美しいものが手に入ると嬉しい。
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ネパール紙で作られたゴージャスな封筒
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一枚ずつ手作り。本物の菩提樹の葉が使われているカード
ところで、稽古の帰り道、Dとそのバト・バティーニの話をしながら九品仏の参道を抜け、お腹が空いてきたので「サハラ」というカレー屋さんに寄ることに。お店に入るとマネージャー(ネパール人)が「久しぶりですね〜。」と明るく笑顔で話しかけてきた。
確かに私たちがここに来るのはちょっと久しぶりではあるけれど、そのマネージャーの顔もずっと見なかった(この数ヶ月で何回かカレーを食べに来たけれど)ような気がして、「お顔見るの久しぶりですね〜。実は私たち先週ネパールに行ってたんですよ。確かポカラのご出身でしたよね〜?」と聞くと、「3ヶ月くらいネパールに帰ってて、その間にカトマンズに引っ越したんです。子供が進学して。」ととても嬉しそう。
「え!ポカラでなくてカトマンズ!?どのエリアですか?私たちいつもボダナートに滞在するんですよ。」すると、引っ越し先はボダナートから10分くらいの所だそうで、とても近いことが判明。地名を教えてくれたけれど私たちには全くわからなかったので、直観で「パシュパティ寺院の方向?」と聞くと、「そう、バト・バティーニというスーパーの裏です。」というではありませんか!
そこはまさしく私たちが数日前に買物に訪れたばかりの場所で、私のバッグの中にはそこで手にいれた菩提樹のカードの残りが入っている!世界はこんなにも広いのに、ピンポイントにもほどがある。仏陀が菩提樹の下で悟りを開いたのはあまりにも有名な話だけれど、このカレー屋さんともきっと仏縁(笑)。感謝してこれからも思い切りカレーを食べまくることにしよう。
ちなみに、万事ぬかりのないDは、サハラのマネージャーに向かって「ネパールに帰った時には絶対に行ってみてくださいね、近所だから。」とスマホで地図を示しながら、ウチの友人たちの経営する「★Maya Bakery Restaurant」を紹介していたことは言うまでも無い。(L)
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おまけ。買物を終えて帰ろうとしたら、朝、この店の存在を教えてくれたサンモ校長ご本人と、同日夕刻ばったり遭遇して互いに爆笑!彼女は授業を終えた放課後、学校行事のための買物にきていて、生徒たちのものをどっさり抱えていた。菩提樹カードの紙屋さんは、背後のブルーの階段を上りきったところにある。
倍音の月19日 13・嵐(KIN39)
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