チベット暦元旦と春節と立春の関係
グレゴリオ暦2/5の今日は、「ロサル(Losar)」と呼ばれるチベット暦のお正月で、同時に、中華圏での旧暦(時憲暦)お正月に当たる「春節」でもある。どちらも月の満ち欠けをベースにした太陽太陰暦ではあるが、若干ルールが違うので、この二つの暦の元旦が毎年同じになるとは限らない。
また、東京では急に春めいた暖かさとなった昨日の「立春」も、大抵は旧暦正月の近くに巡って来るが、同じ日になる事は滅多に無い。それぞれ定め方が異なるからだが、具体例があった方が分かり易いと思うので、今年2019年と16年前の2003年のケースを以下に書き出してみる。
2019年(2003年)
・ロサル 2/5(3/3)
・春節 2/5(2/1)
・立春 2/4(2/4)
まず、チベット暦と旧暦は月の満ち欠けに由来する関係で、元旦は必ず朔(新月)となる。しかし、「立春」は月の動きとは関係なく、季節を知る目安として、太陽の動きを元に冬至と春分の中間点として決められた。ただし、「立春」という用語はあくまでも黄河中流域での季節感に従ったものなので、日本ではしっくりこない所もある。
また、古代中国の周では冬至を一年の始めとしていたが、戦国時代になると、一年の始まりを春と一致させるために、冬至の翌々月を年始とする暦が広く採用されるようになったという。旧暦元旦と立春が常に近い日付になっている理由は、こうした経緯による。
一方、チベット暦は、密教経典『カーラチャクラ(時輪)・タントラ』の「世間品」に説かれた暦の体系に基づいているが、複雑な調整法を取っている関係で、他の暦との関係性を計算で導く事は困難である。過去から今年のものまで、記録が残っているものについては可能だとしても、この暦が存在していなかった古代の日付や、まだ来ていない未来の日付を調べる事は、仕組み上出来ないのだ。
その理由が、チベットハウスのHPに詳しく書かれているので、一部抜粋してみよう。
《チベットの太陽暦は、原則として1月を30日、1年は12ヶ月、すなわち1年を360日として計算する。これがまず最初の問題である。これを太陽暦の1年、365と1/4日と合致させるために、3年ごとに余分の1ヶ月を加える。けれども西暦との換算を試みる者には厄介なことに、この余分な月はある一定の場所にきまって挿入されるわけではなく、その年に幸運をもたらすとみなされる12ヶ月の間のどこにでも割り込ませられるのである。》
《チベット式太陽暦と実際の太陰年、太陽年を一致させ、さらに不吉な日を取り除くための複雑な調節法のために、その年のカレンダーを有していない限り、チベット暦の日付を西洋暦の日付に換算するのは不可能である。》
つまり、幸運をもたらす閏月を割り込ませたり、不吉な日を取り除いたりするポイントが定まっておらず(例えばG暦2/29のように固定されておらず)、占いを活用したかなり自由度の高い調整が行われるのである。周期性という意味では扱いにくい暦だが、ある種オーダーメイドのようなありがたみが感じられるのかもしれない。
商売が全てに優先するという商魂によって形成されている地球ビジネス圏の住人にとっては、「春節」もビジネスチャンスの一つに過ぎないのだろうが、もともとは、宗教観や世界観と深く関わる意識のチューニング装置として働くのが暦なのだ。
ちなみに、地球生物圏と調和する平和の暦『13の月の暦(ドリームスペル)』では、今日は7番目の「共振の月27日」、KIN103(12・夜)という日付である。この暦だと、明後日G2/7が、ちょっとスペシャルな区切りとなっている。
8番目の「銀河の月」に入るだけでなく、ドリームスペル旅程盤(ツォルキン)の方もKIN105(1・蛇)となり、新しいウェイブスペル(13日間)、新しい城(52日間)に入るからだ。立春、ロサル、春節、そして変容の「青い城」への参入。新しい流れが激しく始まりそうである。(D)
共振の月27日 12・夜(KIN103)
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