ティミから輝きの地球へ

野菜ほど、作り方や作る人で影響が大きいものは無いのではないだろうか。ここ数年、私たちは週一でFさんの作る見事な有機無農薬のお野菜を買っているけれど、理由はただ一つ。もうぶっちぎりで美味しいから。こんなに美味しいオーガニックの野菜をつくる人がいるなんて、もう信じられないほどだ。その背景には、きっとたくさんの覚悟やご苦労がおありのことだと思う。もちろん物理的な土壌や堆肥の研究にも、エネルギーを注いておられるはず。そういう農家さんに敬意を表するため、その野菜がどんな風に作られているのか、こちらも意識して選びたいのだ。

さてネパール在住の我々の道友、木村悟郎さんが、その意味でも大切なプロジェクトを展開しておられます。カトマンズ郊外のティミで、日本の技術を取り入れた安全な有機堆肥作りと、その堆肥を使用した美味しいオーガニックの野菜栽培に成功したのです。この有機堆肥の元になるのは、ティミの各家庭から堆肥のために回収される生ごみ。このリサイクルの流れや技術が定着して行けば、安全で栄養価の高い美味しい野菜が得られるだけでなく、ごみは単なるごみでなくなり、次の命を生み出す循環となる。市民の意識も変わり、ごみ問題の解決にもつながってゆく。何と素晴らしい試みでしょう。

みよ、有機堆肥でつくられたこのパワフル全開な緑を!畑そのものは、むしろ痩せた土地でいままで作物はあまり育たなかったそう。

収穫されたオーガニック野菜を披露するウサさん

先月ネパールを訪れた際、プロジェクト成果のお披露目会に私たちもお招きいただき、そのお野菜で作られた美味しい(本当〜〜〜に美味しかった!)ダルバートを試食させていただきました。このために設営された明るく華やかな会場には、ティミ市民や官僚、政治家たちなど300人ほどが招かれて、それはそれは大賑わい。オーガニック大国ネパールへと向かう未来の希望を、皆で共有した特別な時間となりました。

来賓たちがそろってご挨拶。鮮やかなマリーゴールドのレイがかけられています。

収穫されたオーガニック野菜を使ったお料理の試食会。もちろん大人気!みんな大盛り!

地元のご婦人も美味しい笑顔

すべてのお野菜が、ほっぺ落ちそうに美味しいダルバート

約300人の来客を前に、木村悟郎さんの堂々たるご挨拶とプレゼンテーション。具体的なデーターを用いた、無農薬オーガニック野菜と、農薬野菜との比較、それらが人体にもたらす影響についてや、ティミと日本の協力呼びかけなど、来客は悟郎さんのトークにすっかり魅了されていました。通訳はウサさん。

今日は13の月の暦では「赤い倍音の地球」。悟郎さんたちが指揮するこのプロジェクトは、ネパールだけでなくあまねく地球を輝かせるに違いありません。有機堆肥に関心をお持ちのかたは、木村悟郎さんのfacebookご覧ください。(L)

律動の月9日 5・地球(KIN57)

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