ホゼの直筆画を読み解く

今日、KIN94(3・魔法使い)は『13の月の暦・説明書 ~13の月の暦で銀河時間の流れに乗る~』を発行&配布されているPAN十勝の瀧川さんの誕生キン。そこで、以前から書こう書こうと思いつつそのままになっていたホゼ・アグエイアス博士直筆の絵について、自分の記憶整理も兼ねて書いておこうと思う。

トップ画像がその直筆画で、2004年にホゼ(KIN11)とステファニー(KIN185)が来日した際、十勝での講演会をオーガナイズした瀧川さんの依頼を受けて、ホゼがその場で描いたもの。

瀧川さんの献身的な働きぶりがあってこそのプレゼントだったと思うが、おそらく『13の月の暦』に相当馴染んでいる時空のサーファーでも、パッと見ただけでは解読できない要素が含まれている。私も見る度に「あれ、これは何だったかな?」となるので、いつか文章にしておこうと思っていたのだ。

まず、描かれているものを解読するには日付の情報が必要となる。この絵が描かれたのは2004年4月2日、つまり「白いスペクトルの魔法使いの年、太陽の月27日、KIN144(1・種)」である。中央に「魔法使い」の絵があるのは、その年が「白い魔法使いの年」であったことと、瀧川さんの「白い魔法使い」の両方を意識したものであろう。

左上の「赤い蛇」は、『ドリームスペル』の「惑星ホロン」に由来するものだが、2012年に配布された『ドリームスペル』(日本語版第2刷=最終版)や、現在の『13の月の暦・手帳』(こよみ屋)などを見ても、その理由は分からないと思う。何故なら、今の「惑星ホロン」では日本全域が「白い世界の橋渡し」のエリアに含まれているからだ。

一方、この絵が描かれた当時は、北海道だけが「赤い蛇」のエリアに含まれているように惑星ホロンが描かれていて、『ドリームスペル』(日本語版第1刷)でも、実際にそのように配置されている。

緯度と経度のルールを正確に適用すると、結局、日本は北海道も含めて「白い世界の橋渡し」のエリアになる事が明らかになり、それ以降は全て「白い世界の橋渡し」で統一される事となった訳だが、2004年当時は、そのホロン図を作成した提唱者自身も、北海道は「赤い蛇」だと思っていたという貴重な証拠でもある。

あるいはズレを承知しつつも、あえて「赤い蛇」として書いたのかもしれない。なぜなら、『ドリームスペル』旅程盤の「0-19コード図」が念頭にあると「白い魔法使い」に対しては「赤い蛇」の方が同じマルデク(小惑星帯)軌道となって美しいし、2004年の来日に同行したステファニーも「赤い蛇」だったからだ。

この事から、この絵の中の大半を占める緑の球体は「マルデク」を表していると見て良いだろう(確か瀧川さんからもそう聞いたように思う)。左下の「11・猿」はホゼ自身の誕生キンなので、作者のサインである。

右下の「1・種」は、絵が描かれた日付を示しており、その下に書いてあるマヤ数字の「7」「4」は、260日のツォルキンを5125年(BC3114〜AD2012)周期をカウントする「長期暦」に置き換えた時のKIN144の位置、つまり「バクトゥン7 カトゥン4」*を示している(と思われる)。

『マヤン・ファクター』(VOICE版)のP186〜187に長期暦置き換え版のツォルキンが掲載されているが、その図の中でKIN144の位置には「仏教の普及」と書いてある。そのすぐ上のKIN143の位置にはアショーカ王と書いてあるので、大体紀元前270年〜300年辺りと対応する。

さて、残るは右上の絵だ。一見「白い世界の橋渡し」のようにも見えるが、やはりちょっと違う。これには、しばらく悩まされたが、どこかで見た気もすると思って『マヤン・ファクター』をひっくり返していると、やはりP194*の図にその答えがあった(入手が容易ならリンクを貼るだけにするのだが、やたらと高額で取引されているのでそこだけ写真で引用させてもらう事にする)。

「小惑星帯」を示す絵そのものであった。『ドリームスペル』では「マルデク」とされているが、ドリームスペル創世記では、マルデクが時間戦争の結果吹っ飛んで小惑星帯になったという事になっているのだ。これで全ての絵の辻褄も合う。先に書いた通り、「赤い蛇」も「白い魔法使い」もマルデク(小惑星帯)に対応するからだ。

以上、ホゼ直筆画の解読を試みたが、そのプロセスからも分かるように、1987年に発行された『マヤン・ファクター』には、その3年後に発表される事になる『ドリームスペル』のアイディアが既に見え隠れしている。

『マヤン・ファクター』における呼称やデザインは、古代マヤのものに倣っているが、20の絵文字を惑星軌道と対応させたり、ツォルキンを長期暦とリンクさせたりする発想は、古代マヤには見られないものだ。プロセスを知ると、『ドリームスペル』がどういう意図で何を目的に生み出されたのかがよく分かるようになる。

一部だけを切り取ったり、断片的に盗作してツギハギするようなやり方では、ホゼのやろうとした仕事の全容は見えないし、受け止め方もすっかり別なものになってしまうだろう。全体像を知るからこそ、多様な文脈から部分の解読も可能になるのだ。今回試みた絵の解読にしても、全体のシステムの理解なしには不可能なのである。(D)

*「バクトゥン7カトゥン4」を調べた時に「7.0.0.0.0」を何気なく入れてみたら「-353.1.3=KIN241(7・竜)」と出てビックリ。「KIN241の君がこの情報をUPするタイミングとしてふさわしい」というお告げだと、勝手に読み取る。
* P194をKIN194とみなすと「12・魔法使い」。やはり今日で良いという事だろう。

太陽の月12日 3・魔法使い(KIN94)

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