「ブータン 山の教室」にみる愛の系譜
昨日のアースディにとても素敵な映画を見た。
「ブータン 山の教室」
https://bhutanclassroom.com
この映画の舞台ブータンは、もともとチベット仏教文化圏で、人々の名前など殆どチベットとかぶる。もちろん両国は国としては全く異るので一括りにすべきではないけれど、精神文化や生活習慣などのベースに共通しているものがあるからなのだろう、スクリーンの中の秘境ルナナ村の子供たちが、NPOクリカが支援中のチベット難民の子供たちの顔に、ピタリと重なってしまった(ああ、会いたいなー)。
ところで、キアヌ・リーブス主演の「リトル・ブッダ」をご覧になった方もいらっしゃることでしょう。仏陀の生涯と、チベット密教の高僧の生まれ変わりを探すという輪廻転生がテーマのこの映画で、ベルトルッチ監督がアドバイスを求めたのが「ケンツェ・ノルブ」というブータン人の転生活仏であった。
そのケンツェ・ノルブはやがて「ザ・カップ 夢のアンテナ」という映画を生み出す。映画の舞台はインド・ヒマラヤ山麓のチベット僧院。修行修行そっちのけでワールドカップ中継に夢中になってしまうちびっ子僧侶たちや、それを見守る僧院長たちのを交流など通じて、なんとも温かい物語が描かれている。しかし映画という手段を用いてケンツェ・ノルブが説いているのは、仏法そのものである。
そして「ブータン 山の教室」の監督パオ・チョニン・ドルジは、そのケンツェ・ノルブに学び、映画製作でも助監督を務めていたことのある人物だ。つまりケンツェ・ノルブのお弟子といえる。彼のインタビュー記事を読み、なぜ「ブータン 山の教室」という作品がこんなにも胸を打つのか、その秘密がわかるように思った。
★パオ・チョニン・ドルジ監督インタビュー
https://eiga.com/news/20210403/4/?fbclid=IwAR3e3nEpOj0BHKVpzkNta-F-XSO4K_8jCWpgH9IukwP0cNEDBi7X-HsNCX8
もともと「リトル・ブッダ」も「ザ・カップ 夢のアンテナ」も、クリカの激烈オススメ映画である。それゆえに「ブータン 山の教室」が、この流れの中にあることを知ったのはとても嬉しいことだ。映画を紹介してくださった、時のからだ塾生Tさんにも感謝である。(by L)
★大切な追記:「ケンツェ・ノルブ」とは、ケンツェの系譜を受け継ぐ転生者の一人「ゾンサル・ジャムヤン・ケンツェ・リンポチェ」と同一人物であり、Dzongsar Khyentse Chökyi Lodröの転生者である。
惑星の月20日 13・犬(KIN130)
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