マヤ暦元旦の新元号発表
今日4/1は、マヤ暦のハアブ(365日暦)での元旦(*)。新元号が発表される日本の新年度初日と重なっているのは、偶然もしくは不思議なシンクロニシティで、オリンピックイヤーとなる来年にはマヤ暦元旦は3/31へと移動する。
これは、グレゴリオ暦が採用している閏日調整をマヤ暦では行っておらず、365日のまま数え続ける関係で起こる現象である。一年の正確な長さを知っていながら、あえて閏日調整を行わなかった理由ははっきりしないが、メソアメリカではマヤに先行するサポテカ文明の頃から365日暦(ハアブ)と260日暦(ツォルキン)の併用が行われていたらしい。
さて、ハアブの元旦が今日であるという根拠は、マヤ遺跡の碑文に共通して見られる数え方をグレゴリオ暦に変換してくれるアプリ「MAYA3D」に求める事ができる。「MAYA3D」については【「13の月の暦」のアプリ】でも触れている通り、ドリームスペルの日付を導く「KIN3D」と同じSTUDIO AVANTEが開発した超便利な無料iOSアプリである。
ハアブも時代が下るにつれ、碑文時代の数え方とズレが生じたようで、スペイン人侵略期には碑文時代とは異なるパターンになっていた事が『古代マヤの暦』などに書かれているが、暦法はルールさえ定まっていれば、その暦が使われていた時代よりもずっと前の時代や、使われなくなった後の時代についても仮想的に計算する事ができる。「MAYA3D」は碑文時代に合わせて調整されているので、過去の記録と照合するのに何かと便利なのだ。
ここで、ハアブでの「最初の月」とされる「ポプ月」初日を「0・ポプ」とすると、「MAYA3D」では4/1がそれに当たると確認できるので、今日を元旦と書いたのである。ただ、この記事を書くプロセスで色々と再確認をした結果、「0・ポプ」を元旦とする見方とは異なる見方も存在する事に気づいたので、それについては文末の(*)にまとめることにした。
しかし、今、ここで重要なのは、「ポプ月」の初まりについての細かな見解についてではなく、日本で一般的に「マヤ暦元旦」と騒がれる7/26とは全く違う日付である4/1に、マヤ暦元旦が巡って来ているという点にある。
ここではっきりしておくと良いのは、7/26を元旦としているのは『ドリームスペル(13の月の暦)』で、「マヤ暦ではない」という事。そして、もし「マヤ暦」元旦というのなら、今日4/1(あるいは明日4/2)を1年の始まりとするのが、マヤ碑文の数え方を継承した相応しい表現だという事だ。
現代マヤのシャーマンが用いているマヤ暦情報を扱った『ジャガーの智恵』には、4/1よりもさらに40日ほど前に元旦が来るズレた計算表が掲載されているが、グレゴリオ暦に対して元旦が移動して行く(つまり閏日調整をしない)方式をとっていて、ツォルキンも「MAYA3D」と一致する数え方をしている所から、ほぼ古代マヤ暦と同じだと考えて良いと思う。
つまり、これらの事実から明らかなように、日本で「マヤ暦」と呼ばれているものの殆どは、古代マヤ文明で用いられていた暦でもなければ、現代の先住民が使っている暦でもない、認定講座商法用に創作された「偽マヤ暦」なのだ。
もし、ゼロから創作したものなら、私もここまでしつこく書かないのだが、基本構造やカウントしている日付、名称などを『ドリームスペル(13の月の暦)』から盗用しながら、そこは隠蔽して、その上、本来の使用法とは真逆の「決まりきった解釈を覚えてマシーンのようにそれを再生する人々」を増産し続けているので、書かざるをえないのである。
そして、偽マヤ暦関係者は、本筋の情報に接した時のマニュアルでもあるかのように「色々な流派がある」という奇妙な言い訳をする事が多い。だが、もともとマヤ関連の情報をデタラメにツギハギして(しかも意識を不自由にする)意味づけをしたのは、Mという日本人であり、そこから分裂した同じ穴のムジナ(弟子筋、孫弟子筋)たちが、それぞれ勝手にビジネスベースの流派(団体)を起こしただけの話なのだ。
Mもそこから派生したビジネスマンたちも、直接、アグエイアス夫妻と仕事をした事もなければ、「13の月の暦に替える平和の運動」のボランティアとして関わった事も無いような人ばかりで、本質的な事を全く理解できていなからこそ、ビジネスに走れるのである。
そもそも、資格を与える認定者がいて、何段階にもレベル分けされているようなピラミッド構造(中央集権構造)を持つ団体は、その存在自体が既に『ドリームスペル(13の月の暦)』の考え方に反していることが、無償公開されているドリームスペル・マニュアルに目を通せば分かるだろう。
マヤ先住民に真に敬意を表しているのなら、彼らの文化と暦を真剣に学べばいいし、ホゼ&ロイディーン・アグエイアス夫妻に心からの敬意を抱いているのなら、本人たちの言葉が公開されている資料から直接学ぶのが一番である。もし難しいと感じるのなら、少なくともアグエイアス夫妻の活動に協力し、直にコミュニケーションを取っていた人を頼った方が良い。ドリームスペル・マニュアルの奥付やパン・ジャパン・ライブラリーに名前が登場する人を参考にすると良いだろう。
銀河マヤ情報の本質を損なわない形でダイレクトに受け取れる資質があるかどうかは、ここに書かれている事をそのまま理解できるかどうかにかかっている。クラトゥ・バラダ・ニクト。銀河連盟は静かにやって来る。(D)
(*)改めてハアブの元旦を確認するプロセスで新たな発見があった。私は『マヤのリズム』で、『ジャガーの智恵』にあった「0・ポプ」を元旦とする説を用いて説明しているが、「1・ポプ」をハアブの元旦とする説もあるのを知った。例えば「各月の最後の日が次の月の着座の日(0)とされた」という『古代マヤの暦』の説明文からすると、「0・ポプ」はその前の「ワイエブ」に属している事になる。もしこちらの説を採用するなら、今年の元旦は4/2で、来年からは4/1となる。ただ、MAYA3Dでも「0・ポプ」がハアブの1日目(KIN1)という表記になっている他、「0・ポプ」を元旦にするやり方も確実に存在していたようなので、複数のやり方があるという認識をしておくと良いようである。
太陽の月26日 2・鏡(KIN158)
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