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青い水晶の嵐の年(2004.7.26 - 2005.7.25)自己存在の月
ヒマラヤ・インド・シンクロニック・ジャーニー

自己存在の月14日(G10/31)5・戦士 KIN96「ジャンタル・マンタル(by  D)

他の人が勝手に入って来ないという安心感からか、平地に降りてきてホッとしたの か、列車の揺れに関わらずよく眠れた感じで、朝方自然に目が覚めた。ほぼ定刻と言って良い30分遅れで、オールドデリー駅に到着。Lからニューデリー駅よ りもスゴイ所だと聞いていたが、時間帯の関係もあるのか、思っていた程ハードな風景を見かける事もなく、無事タクシーに乗り込む事ができた。もっとも、タ クシー乗り場では、勝手に荷物を持ち運ぼうとしたり、本当は知りもしないのに「そこ知ってる知ってる」とか言うドライバーも沢山いるから、感覚を研ぎ澄ま せつつ、質問への回答の仕方と立ち居振る舞いとオーラ(これらは大体一致しているものだ)を観て、ビシッとした態度で臨む必要がある。といっても、この辺りは旅慣れているLの方が得意な分野なので、私はもっぱら荷物の見張り役だ。

ニューデリー中心部、コンノートプレイスにあるホテルにチェックイン。今回の旅、実は新婚旅行も兼ねていたのと、夜のフライトまでの時間を少しゆっくり過ごしながら、気持ちも身体もインドモードから日本モードに切り替えようという事で、最終日の今日は、日中だけ「エグゼクティブ・スイート」なる部屋に滞在する事にしていたのだ。さすがにニューデリーの大きなホテルともなると、日本や欧米のホテルと遜色ない設備が整っていて、Lも満足そうだ(マンディ、ナガール、ツォペマでは、「これが本当に頼んでいた部屋?」という第一声を聞くのが常だった)。のんびりと朝食を頂いてから、お土産でも買いに行こうという事で外に出てみたのだが、大型のショッピング・コンプレックはじめ、ほとんどの店が閉まっている事に気付く。曜日感覚がすっかり無くなっていたが、今日は日曜なのだ。そのまま散歩をして、ホテル近くにある「ジャンタル・マンタル」という施設を見学。ジャイプールのマハラジャで天文学者でもあったジャイ・シンという人が、18世紀に建てた天文台なのだが、これがなかなか面白かった。太 陽や月だけでなく、諸惑星の観測もできるようになっているらしく、広い敷地の中には、すり鉢状半球や円筒形、ハート型の建物が散在していて不思議な光景を 生み出している。一つ一つの建物を近くで見ると、あちこちに細かな目盛が刻まれていて、かなり精度の高い観測が出来る事が伺えた。中心にある一番高い階段 状の塔は、高さの割りに手すりもついていないので、頂上で立ち上がるのにはかなり勇気がいる(高所恐怖症でなくても足がすくむ事請合いである)。

ホテルに戻って仮眠をとってから、ラウンジで遅めのランチ。ゆったりと落ち着いた雰囲気も良かったが、野菜&チキンジンジャーバーガーが素晴らしく美味しかった事に何より感激した。お土産を買える所もないので、予定より少し早めに チェックアウトして、ホテルのタクシーで空港へ。ヒマラヤで乗リ続けたミニワンボックスタクシーとは比べ物にならない乗り心地の良さだったが、ドライバー の印象は法輪ブラザーズの方が遥かに良かった(ホテルのドライバーが特別悪かった訳では無いのだが)。結局は人なんだなー、としみじみ思った次第。空港で ゆっくりお土産を見る事もできたし、今日の半日モード切替は、グッドアイディアだった。残った小銭でマサラティーを頂いて、インドの大地に別れを告げた。

ー完ー

追記:もともとこの旅行とは関係なく(結婚記念とチベットサポートの一環として)頼んでおいた「レインボー・パドマサンバヴァ」のタンカは、思いがけない展開で、この特別な旅と完全にシンクロした形で私達の手元にやってきた訳だが、その後、日本で額装をして、今はクリカの玄関にしっかりと飾られている。だから、クリカのセッションを受けに来られる方は皆、この「虹の身体のパドマサンバヴァ」と出会う縁を持っている方なのである。


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