時間芸術学校クリカ「シンクロニックダイアリー」
黄色い宇宙の種の年(2005.7.26 - 2006.7.25)
夕方、友人のCちゃんから「今夜の世界不思議発見はア ンコールワットよ!」と、突然の知らせ。そうなんです!私たち、4日前にカンボジアから戻ったばかり。そんな時にアンコールワットが放映されるなんて、何 だかアンコールワットが訪ねて来てくれているような気がしてとっても嬉しい。しかも、私たちが訪れるのとほぼ同時期に行われていた遺跡発掘の様子(上智大学学長、石澤良昭先生率いる日本の調査団が大活躍されている)や、タイとの国 境近くの遺跡に残る見事な千手観音のレリーフが取り上げられていたりして、大変興味深い放送内容だった。
今回は、私にとっては約5年ぶり、2度目のカンボジアだった。アンコールの遺跡群はもちろんのこと、今回は特にカンボジアで暮らす人々の素晴らしさに、言葉に尽くせぬほどの感動を覚えた。これから順を追って旅のリポートをUPする予定だが、まずは数ヶ月前に私の手元に届いた一冊の本「好き、好き、好き、 カンボジア」をご紹介したいと思う。
アンコールワットのある街、シェムリアップには、実は私の友人「マダムサチコ」さん(〜カンボジアで「アンコールクッキー」を作っている彼女のお話は、これからゆっくりご紹介する予定〜お楽しみに!)が6年前から暮らしている。その彼女がプレゼントしてくれたのが、大塚めぐみさん(カンボジア在住15年)が書かれた「好 き、好き、好き、カンボジア」だった。これがもう、ビックリしちゃう程スッバらしい本!前回カンボジアを訪れたときには、遺跡の方にばかり気を取られていた気が するけれど、今回は大塚さんの本のお陰で、カンボジアで暮らす人々の、熱くて優しい思いに初めて心開くことができたように思う。
カンボジアに行かれる予定のある方も、そうでない方 も、是非ぜひ読んで頂きたい一冊。人間て良いな、人生って素晴らしいな、と勇気がドーンと沸き上がって来るはず!ちなみに、大塚めぐみさんはシェムリ アップで「ピース・イン・ツアー」という旅行社の代表をつとめておられます。素晴らしいガイドさんや運転手さんも勢揃い。カンボジ アに行かれる方には絶対オススメです!
★「好き、好き、好き、 カンボジア」(大塚めぐみ著:出版工房原生林)のご購入、
カンボジアの旅のご相談は、東京の「株式会社ピース・イン・ツアー」まで!
〒162-0042 東京都新宿区早稲田町67、早稲田クローバービル5F
TEL:03-3207-3690 / FAX:03-3207-6343 E-mail:horie@pitt.co.jp
今回5年ぶりに突然カンボジアに行こうと思ったのは、現地に住む友人のマダムサチコさんから久しぶりに届いたメールがきっかけだった。
アンコールは、いつも行きたい場所の一つだけれど、彼女のメールが(私にとっては)あまりにもタイミング良く届いた事が刺激となって、旅に向かう気持ちがいきなり沸点に達してしまった。(こうなると私を止められるものは何も無い!)もう一つ。後に判明した事だが、こよみ屋のKOZOさんがデザインしてくださった、Dの本「宇宙の暦は13か月」の 表紙は、アンコールワットのあまりにも有名なレリーフ「乳海攪拌」のカメさんがモチーフだ。それなのに!肝心のD本人はそのレリーフと対面した事が無いと 来ている。「そんなのいけないじゃん見なくちゃダメダメ!」と常々思っていたこともあって「行きましょう!」と決めてしまったのだった。そしてもちろん、 5年ぶりのカンボジアでマダムサチコさんに会うのも楽しみだった。
マダムサチコさんは、6年前にカンボジアに渡り、現在アンコールワットの門前町、シェムリアップで事業を展開している。カンボジア人のスタッフを使い、カンボジア産の材料にこだわり、カンボジアの宝、アンコール・ワットを形取った、とってもかわいいクッキーを焼いているのであるが、カシューナッツのたっぷり入ったクッキーは彼女のオレジナル・レシピ。サク サク香ばしくて本当に美味しい!また、彼女の会社で扱うハス茶や胡椒、珈琲も香り高く、パッケージやバッグもセンス抜群!カンボジアの豊かさをお土産に持 ち帰るのに最高の品々だと思う。
更に特筆すべきは、彼女の会社で扱っているものは、製 品のパッケージや細かい印刷物なども含め、全てメイド・イン・カンボジアだということ。モノの溢れ返る日本とは環境が違い、イメージ通りの物をカンボジアで調達しようとするのは、かなりの労力と何より情熱が必要だろう。・・・カンボジアに新しい産業や雇用を生み出す、こんな形の貢献もあるんだなーと感心した。ちなみに、アンコールクッキーで働くスタッフは、殆どが「電卓を見るのも初めて」という様な農村の出身の女の子たちだそう。その子たちが実に爽やかで気持ち良く、楽しそうに、そしてキビキビ仕事をしている姿はとても素敵だった。こういうのって全て経営者しだい。経営者の責任だなーと私は思う。・・・マダムサチコ、偉い!
★「アンコールクッキー」→http://www.angkorcookies.com
アンコールワットへ向かう道沿いの、ソフィテルホテル正面に2号店がオープン。
一軒家の、とても明るくて気持の良いお店です。クッキー工場も見学できます。
アンコールワットに行かれる方は是非!
(追記:5年前に一緒にアンコールに行った仲間の一人にマダムサチコの珈琲をお土産に送ったところ、帰宅したご家族の方が「会社でカンボジア旅行に行った人がいて、会社 へのお土産がアンコールクッキーだったよ!!」とそのシンンクロっぷりに驚かれていたそうです。こういうシンクロって、ホントに伝染するんですよねーーー。)
昨夜、帰宅時間にシンクロするように始まった「世界ふしぎ発見(アンコール遺 跡)」は、実物を見てからまだ一週間も経過していない事もあって、テレビ画面からアンコールへとダイビングしてしまうような、不思議な感覚を味わった(何 しろ帰国後初のふしぎ発見がアンコールだったのだから驚きだ)。また、遺跡発掘リーダーとして番組に登場していた石澤先生は、大塚さんのご著書『好き、好 き、好き、カンボジア』にお名前が出ていた事もあって(実は後から読み返して改めて気がついたのだが)、お目にかかった事も無いのに、なんだか身近な人 に感じてしまった。番組レポーターのインタビュー記事を 見ても、大塚さんの本を読んでも、そこに現れる先生像が、優しさと思いやりに満ちていたからかもしれない(今の日本にあって、こいう方が大学の学長さんに なっているのを知って、少しホッとした)。それにしても驚いたのは、この番組の取材が、私達の訪問の直前(2週間程前)まで行なわれいた事である。そうい うば、ガイドしてくれたポーキーさんから、「直前まで遺跡調査団に随行する仕事をしていた」という話を聞いていたが、ひょっとして(いや多分)石澤先生の 調査団だったのではないだろうか。
ところで、昨日は「13の月の暦」的にはちょっと特別な日で、「銀河の同期ポイン ト」と呼ばれている2013・7・26(もしくはそこから始まる1年)と同じ日付(KIN)だった。私の場合、「この一日の中に2013年の同期ポイント の様子が圧縮して反映される」と捉える事が多いのだが、実際どんなイメージで一日を感じたかというと、大体以下のようになる。まず、大乗仏教徒であった ジャヤバルマン(=勝利の守り手)王が築いたアンコールと、完璧なタイミングで再会できたので(まさにアンコール!・・・ちょっとオヤジが入っているのは ダジャレ好きのポーキーさんの影響かも)、2013年は再び調和的な勝利が訪れるだろう、という事。そして、この日タイでは(カンボジアに入るのに私達は タイを経由した)、たばこの店頭陳列が一切禁止になったとの事なので、明らかに健康に害のあるものが徐々に世界から姿を消して行くだろう、という事。さら に、この日テキサスに上陸したハリケーンが、「リタ」であった事から、2013年頃までには米国が(半ば強制的に)「利他」を意識する(させられる)事に なるのだろう、というものだった(これもかなりダジャレが入っているが・・・)。もっとも、KIN164はツォルキン上で260日に一回必ず巡ってくる し、一日に起きる出来事のどこに焦点を合わせるかで、意味合いはすっかり変わってしまうが、少なくとも私が紡ぐ時間は、こういう未来を引き寄せるだろう、 というイメージなのだ。
もうひとつ象徴的に面白かったのは、「ふしぎ発見」を録画したビデオについてのシ ンクロだ。私の帰宅がギリギリになるので、Lがビデオをセットしてくれていたのだが、その際、選んだテープは、下に広島原爆についての番組を録画していた ものだった。しっかり内容も見たので上から被せて録画しようという事だったらしい。しかし、この事も昨日のPCU(こよみ屋手帳P6)に照らして見ると実 に不思議な符号を見せていた。というのも、昨日のPCUであるKIN58は、原爆開発者の一人ハロルド・アグニュー氏が、広島で被爆者の方と対談をした日 付と同じであり、同時に60年前長崎に原爆が落とされた時の日付でもあるのだ。それが放映された時の番組を収めていたのが先のビデオだった。つまり、Lは そんな事とは知らずに、昨日のPCUと繋がっている原爆に関する時間の上から、アンコールの時間を被せたのだ。広島原爆(KIN55)の記憶を、マヤの預言周期に基づいて平和の祈 りで購ったのが、ハーモニック・コンバージェンス(KIN55)というイベントだったが、KIN164というタイミングに、ビデオの上であれ、原爆の記憶を アンコールの記憶で維新した事は、それに劣らずなかなか意味があったのではないかと思う次第である。
※実は、今回のダイアリーのタイトルは、当初「アンコール・アンコール」としていたのだが、「確か前に使ったような気がするなー」と思ったら、やはり使っていたので(昨年のスペクトルの月)、「続」をつける事にした。全く自分の記憶力の無さにはあきれるばかりだ。
昨夜は、渋谷のパタゴニアさんで「Escape over the Himalayas」の 上映会があった。定員80名のところに、100名近くもの方が来られるという盛況ぶり。チベットの人々が置かれている現状を、シンプルかつ明瞭に伝えるこ の短編映画を、できるだけ多くの方に観て頂きたいと考えていた私達にとって、これ以上嬉しい事はなかった。先月の日記にLが書いている通り、これが実現し た背景には様々なシンクロがあったが、中でもパタゴニアスタッフのTさんとの繋がりが大きな鍵となった。お仕事の中でこの映画に触れる機会があったTさん は、「チベットの事で何かできる事は無いか」とご自分で色々と調べられてKIKUにアクセスして来られたのだが、その頃KIKUのメンバーの間では、何と かこのフィルムの上映会が出来ないかと模索していた所だったのである。一気に話が繋がった所で、KIKUメンバーの直美ちゃん(KIKUのHP作成などで 大活躍中)が中心になってTさんと話を進め、今回の一連の上映会(パタゴニアさん主催で渋谷、大阪、鎌倉、札幌/KIKUの主催で青山)が決まったのであ る。シンクロニシティがこういう形で働く時、物事は思った以上にスムースに運ぶものだ。
上映は、店舗の営業時間終了後に、一度お店のフロ アを片付けてからスタートする形で(パタゴニアスタッフの方のキビキビした動きが素晴らしい!)、実質20:30位からの開始となった。映画の上映が約 30分、その後、昨年ダラムサラのチベット子供村を訪問した際の映像(カーラチャクラビデオのS監督が撮影編集したもの)を10分程流し、最後に KIKU代表の久保さんが解説を加えた。質疑の中では、KIKUのスタッフとして参加していたチベタンのDさんが回答する場面もあり、映像以外にも中身の 濃いメッセージが伝わったのではないかと思う。Dさんは来日してまだ2年程なのに、日本語もとても上手で、最近介護福祉師の試験にもパスされたのだが (しかも日本人と全く同じ条件で!)、この事を久保さんが紹介すると、会場からは拍手がわき起こった。映画の上映だけでなく、こういうささやかで心温まる 交流を含めた全体の調和度の高さが、今回のイベントの成功を物語っていたように思う。
ところで、今回の件をきっかけに、私はパタゴニアという会社にも興味を持 ち、サイトを拝見させて頂いたりしたのだが、「成る程、素敵な人が集まる所には、それなりの理念と仕組みがあるものだなー」と納得させられた。だが、それ もこれもTさんやKさんを始めとするパタゴニアスタッフの素晴らしい動きに直接触れさせて頂いたからであって、どんな宣伝文句や理念よりも、人が何かに取 り組む時の姿勢の方が伝わるものが大きいなー、と改めて感じた次第である。これはチベットの人たちにも通じる所があると思う。チベットに伝わる仏教やダラ イラマのメッセージがいかに素晴らしいかは、その教えの内容や文言を知らずとも、ダラムサラや世界各地に亡命しているチベットの人々に接してみればわかる 事である。彼らの在り様や振る舞いそのものが、無言でそれを証明しているからである。
映画の中で、子供が般若心経を唱えていたのを思い出し(そのリズムや音が何とも言 えず心に響くのだ)、帰り道、Dさんに向かって「チベット語で般若心経を教えて欲しい」とお願いすると、快く承諾して下さったのだが(これからじっくり教 わる予定)、それをきっかけにして、とても面白い繋がりがまた明らかになった。何と、Dさんの彼はネパールにいるゾクチェンパ(ゾクチェンの教えを修行・ 実践する人)なのだという。そう言いながら、Dさんは彼の写真を見せようとカバンからアルバムを引っ張り出してくれようとしていたので、私達がゾクチェン との繋がりを思い出しながら、ディルゴ・ケンツェ・リンポチェやドゥンジョン・リンポチェ、そしてラマ・ケツン・サンポ等のお名前を挙げていると、「そ う!彼はラマ・ケツン・サンポの所で学んでいるの!」と興奮しながら応えてくれた。そしてアルバムを開くと、そこにはあのケツン・サンポ・リンポチェの優 しそーなお顔があった(ちなみに直接お目にかかった事はまだない)。このダイアリーにも何度か書いているが、私が最初にチベットの事に触れたのは、ラマ・ ケツン・サンポの著された『虹の階梯』だし、昨年ヒマラヤ旅行から戻ってシンクロニックに入手した『知恵の遥かな頂』は、ケツン・サンポ・リンポチェの半 生を記した自伝と言って良いだろう。そして、言わずと知れた中沢新一氏の師でもある(という事は、Dさんの彼氏は中沢氏の兄弟弟子という事にもなるのだろ うか)。注意を向けているとシンクロする(ご縁が出来る)というのは、何も特別な事ではなく、自然の法則のひとつのように思うが、こういう展開でそれが起 こると、なんとも嬉しくて楽しい気持ちになるし、自然と感謝の気持ちが湧いてくるものである。
★「Escape Over the Himalayas〜ヒマラヤを越える子供たち〜」上映会
詳細はこちら(下の方に申込方法が出ています)→http://www.tsg-kiku.com/eoth/
G2005年11月20日(日) 14:30〜16:30(14:00開場)
会場:青学会館アイビーホール 4F「クリノン」
あっ!という間に電気の月も折り返し。明日からはまたまた忙しい日々が待っている。取り立ててニュースと言える程のものは無いけれど、この一週間をちょっと振り返ってみる。
KIN165.渋谷のパタゴニアストアーさんにて「Escape over the Himalayas」の 上映会第一弾。私にとっては、「とにかく見て!」としか言いようの無い作品。チベットから6000m級のヒマラヤを越え、インドへと亡命してくる子供達の 様子もさることながら、子供達をチベットからインドへと送り届ける、ガイドのチベット人青年の言葉にも胸が締め付けられる思いだ。そして忘れてはいけない のは、映画の子供たちが特別ではないという事。多かれ少なかれ、チベットから逃れて来た人たちは大人も子供も皆同じような経験をしている。
7年前、ダラム サラから デリーに戻った朝、私は予約していた超豪華ホテルのバスタブにたっぷりとお湯を張り、ゆったりとこの身を横たえながら(その前の一週間、息の白く なる 程寒い浴室で、バケツで行水の毎日から解放されて嬉しい筈なのに)途方も無い非現実感に襲われ、そして思った。「・・・こんなの有り得ないや」と。ヒマラヤの向こうには、今この瞬間にも自由を奪われている チベット人たちがいるのだという事実と、(彼らのそれとは全く異なるであろう)自分の日常生活を分けて考える事が、その時すでに私にはできなくなっていた のだと思う。ところで、この日もパタゴニアさんで、チベットサポートショップを開店させて頂いた。Dさんがポカラ(ネパール)のチベット難民キャンプから買い付け て来て下 さった、センスの良い品々は瞬く間に完売!「おばあちゃん達が祈りを込めながら織り上げた」という鮮やかな色彩のベルトが特に好評だった。またDさんにお 願いしなくては。(というか、私も自分用に欲しい!)
KIN167.アルゼンチンに昨年一ヶ月間程滞在されていたKさんが見えた。たかちゃんもアルゼンチンから帰国したばかりだ。ひょっとして・・・と伺って いるうちに。何とたかちゃんが向こうでお世話になった方のダンナ様と、Kさんはお知り合い(というか大変仲良し)だったということが判明。狭い!今回 のたかちゃんの訪問先はアルゼンチン(パタゴニア)、カナダ(バンフ映画祭)と、上映会と大変繋がりが深い。おまけに「Escape over the Himalayas」の(原文ドイツ語から日本語への)本の翻訳を、たかちゃん(実はドイツ語も専門)が引き受けて下さる事に決定。素晴らしい〜!
KIN168.「朋あり遠方より来るまた楽しからずや。」Aちゃんが急にダンナ様と一緒に訪ねて来てくれる。実際会うのは多分7~8年ぶり。ますます元気そ うでピカピカに輝いている様子が嬉しかった。元々彼女は、私の初代アシスタントを努めてくれていたのだが、片腕どころか私の宝だった。彼女無しには決してやり得 なかったであろう仕事の何と多い事よ・・・彼女の存在にひたすら感謝。一緒に仕事できてたなんてツイてたな〜、と回想ながら、河原のPEACEで4人でランチ。互いの過去の悪業の 数々を夫連中に言いつけ合って(ウソ)、しばし無邪気に楽しく過ごす。
KIN169.カンボジアへ行っていた関係上、超久々の書法塾。それなのに・・・今年の発表会の作品提出期限まであと1ヶ月と来ている!大変だ〜〜〜っ! 何故なら(大きな声では言えないが)この間、Dも私もほとんど稽古していないに等しい。私は、一昨年の国際書法展への出品作品でいきなり第一席を頂き、有 り難い事に招待作家などの扱いを受ける場合も有ったりするが、書法塾生としてはビギナーも良いところ。普段は初心者用の手本をノロノロと書いているのだ。 本当の名人とは稽古の絶対量が違い過ぎる。それなのに・・・今回の発表会用に私に与えられた手本は「玄妙観重修三門記」趙孟頫(ちょうもうふ)である。名前覚えるだけでいっぱい、いっぱい。こ れから一ヶ月、合宿状態の日々が待っているー。ちなみにDは今年「泰山刻石」に挑戦!これはこれで、すごい緊張感を伴う手本。(私にはもう2度と書けない わよ。がんばってね。)
KIN170.さっち監督がご家族と一緒にお見えになる。彼女の黒いバッグからハミ出ている、長くて白いモノはもしや・・・と聞いてみたら、それは靴べら(やっぱり)。 持って来なくてもありますわよ、家の玄関にも!!・・・と言ったところで、時すでに遅し。嫁入り前の女がバッグからハミ出させてまで持たなくても・・・。 しかしお母様の為に持ち歩いていると伺い、そこが彼女の天真爛漫でステキなところとホレ直してしまった。靴べら持ち歩こうが何しようが、素直で性格の良い 人はやっぱり得である。良いお友達だ。
KIN171.誕生日から1スピン。今日は初めて二子玉川の河原で新体道のクラス。岐阜からTさんご夫妻が飛び入りで参加して下さった。感謝。室内での稽 古と違い、緑の芝や、風や光がほーんとに気持ちいい。白鷺や鴨などの野鳥、美しい蝶が行き交い、こんなところで体を動かせるなんて、まるで天国みたいだ なー。目を閉じると瞬間に光や風と一つに溶けてしまいそうだ。
暑い暑いカンボジアの遺跡で、ポーキーさんが吹いて下さった口笛を思い出す。暑さにくじけそうになり、ちょっと腰掛けて休もうかという時、「風を呼び出し まっしょー!」とポーキーさんが独特の口笛を吹き始めるのだ。するとそれに応える様に、爽やかな風が私たちのまわりを駆け抜けて行く。まるで魔法使い!「すごー い」とか興奮しているうちに、いつの間にかすっかり元気が戻っている。ポーキーさん、今日もアンコールの遺跡で、誰かの為に風を呼び出しているだろう か。
KIN172.中目黒で「時空のサーファークラス」、そして初めての「シンクロミーティング」。(ご参加の皆さま、どうもありがとうございました!)シン クロ話やハッピーな話は、シェア(意識)すればするほど伝染し勢いを増す、というのが私たちの持論(というより日々体感していること)だ。今日は私たちから は「アンコールワット訪問」に関するお話と、カンボジアのお土産(ポーキーさんにいただいた「クロマー」というカンボジアのスカーフ)を参加者の方にお持 帰り頂いた。きっとその方たちは、早かれ遅かれ、カンボジアに行かれる事になるでしょう!(実は、私たちから旅のお土産を渡されると、その場所に行ってし まう、という現象が起るのです。まるでリレーのバトンのよう。楽しみ!)・・・そして私は、数日前から、訳あってスリランカにチューニングしているのだ が、今日クラスが始まる前に発見!何と他のフロアーで「スリランカお料理教室 in English」が開かれているではありませんか。早速グッド・サイン!(出たーい。が、サーファークラスとバッチリ時間が重なっていたので断念。)しかし、クラスが終わっ て、帰りがけにエレベーターを降りた時、ホールで私たちを迎えてくれたのは、色とりどりの美しいサリーを纏ったスリランカのご婦人達だった。ついて る!・・・嬉しさ余って「きれいーー!」と思わず声に出してしまっていた。それを聞いてスリランカの美しい人たちもニコニコしてくれた。(中目黒の会場でこんなコトは初めて。)さすが、魔術の亀 の日だった。
「13の月の暦」を使う人々が集まるメーリングリスト「PAN JAPAN ML」で、私はjojoというハンドルネームを使わせてもらっている(と言っても、内容によっては本名で投稿する事もあるので、あまり意味を成していない かも)。時々「どういう由来ですか?」と聞いて下さる奇特な方がいるので、私は「待ってました!」とばかりに、次のように答える。(1)『時空のサー ファー』という本に登場する主人公のホゼ(jose)とその4次元的分身であるジョー(joe)おじさんをセットにした(2)タークス&カイコス諸島で、 群れから離れ一頭だけで人間と交流を続ける野性のイルカjojoから(3)私の人生にかなり強力な影響を与えた『ジョジョの奇妙な冒険』というマンガか ら。・・・という訳で、実は大して深い意味は無いのだが、個人的にコダワリを持ち、好んで使っているという感じである。
だから、数年前に大阪の道頓堀で「jojo」というカフェを発見した時は、妙に嬉しかったものだ。本格的なイタリアン・エスプレッソを出してく れる上、赤とシルバーを基調とした内装もなかなか洒落ていて、私のお気に入りのカフェの一つとなった。その後、四ツ橋にももう一件、同じ店が出来たのを 知ったが、東京メインで生活するようになってからは、どちらもすっかりご無沙汰する事になった。半年程前、道頓堀の店が無くなっている事を知った私は、四 ツ橋の方も無くなってしまったのだろうな、と少々ガッカリしていたのだが、今回の大阪出張でそれが杞憂であった事を知った。それどころか、リニューアルさ れた「jojo」は、まるで『時空のサーファー』仕様とでも言うべき、軽やかで楽しい雰囲気の店へと変容を遂げていたのだ。
本格的な味に変わりは無かったが、スタッフの服装は以前のような制服ではなく、リラックスした感じの普段着だし、大きな観葉植物があったり、カ ラフルな絵(しかも全てサーフィンがモチーフ)が掛けてあったりして、アメリカ西海岸やハワイのような明るさと軽やかさに溢れていた。80年代ポップスを ギターでゆるやかに流したBGMも含め、気兼ねなくホッとできる雰囲気がとても心地良い。虹のかかった波をサーフィンしている楽しげな絵の中に、” Enjoy Surf ”というメッセージが書かれているのを発見した時、BGMにはちょうど「タイム・アフター・タイム」が流れていた。この夏、9年ぶりに復刊した『時空のサーファー』(モデラートからリニューアル出版)と、自らの店のリニューアルを、同時に祝うかのような心憎い程シンクロニックな演出だった。時空が運 んで来てくれる波は、いつも豊かで楽しみに満ちている。